パオロ・バチガルピ著「ねじまき少女」上巻下巻、読了です。
ん~、これ、どう評価しよう……。(^_^;)
微妙だ。w
本当に、この作品は海外で賞を総なめにしたのでしょうか?
ハヤカワ文庫の帯に書いてある煽り文句にも、少し違和感があります。
グレッグ・イーガン、テッド・チャンを超える リアルなビジョンを提示した新時代のエコSF
グレッグ・イーガンやテッド・チャンは、リアルなビジョンを提示したから面白かったわけではなく、作品が暗喩的だったから面白かったと思うのです。そんな暗喩的な作品のリアリズムの部分を超えたからといって、何を驚くようなことがあるのかと……?
しかも、僕はこの作品にリアルなビジョンを感じないのですよね。
この作品の何がいいのか、具体的に説明できる方、僕にぜひその面白さを教えていただきたい!
続けて……。
小川一水著「風の邦 星の渚 レーズスフェント興亡記」上巻下巻、読了です。
一気に読了です。
舞台が14世紀のドイツということで、どうしてもマイクル・フリン著「異星人の郷」と比較してしまいます。その時代の、その土地の、あるいは人々の、描写における詳細さについては、マイクル・フリンの作品の方に分があるようです。しかし、一水は、一水らしい(というか、日本人ウケする)軽妙で楽しい物語を紡いでいます。楽観的とも言えるルドガーの行動も、アニメ的でいいですね。レーズのような地球外知的生命体が味方についていなければ、彼は何度死んでいたでしょうか!w
キリスト教による西洋的な思想の影響が少ない日本人だからこそ書けた、そんな作品だと思います。
「ねじまき少女」に登場する性愛の奉仕をするアンドロイド・エミコと、「天冥の標」に登場する<恋人たち(ラバーズ)>を比較してみても、「ねじまき少女」が、最期まで、性愛の奉仕をするような行動を軽蔑すべき行動であるとみなし、エミコにそのような行為を忌避させようとしていますが、「天冥の標」は、性愛の奉仕をするような行為について肯定的に描いています。これは、倫理的には非常にリベラルな考え方で、何らかの思想や宗教観の影響からはほど遠い思考なのではないかと思うわけです。
セックスを求めている人たちに対して、そのようなサービスを与えることがなぜ忌避されなければならないのか?あるいは、軽蔑されなければならないのか?
子供も生めないアンドロイドなら、べつに何したっていいじゃん!という問題ではありません。こういった倫理観が、生得的なのか学習によるものなのかも興味あるところです。社会的なほ乳類である人類は、なぜ性愛的な娯楽を蔑んでしまうのでしょうか。
これは僕の個人的な印象なのですが、人形や二次元キャラに夢中になる人たちに嫌悪感を抱くような感情と、性愛の奉仕をするようなアンドロイドを蔑む人たちの感情は、似ているのではないか、と思っています。嫌悪感の度合いによって、あるいは許容する度合いによって、その人がどれほどリベラルであるのかを知る目安になり得ると思うのです。
僕は、キリスト教などによる西洋的な思想に影響を受けなくて、本当に良かったと思っています。そうすると、一水の作品が面白く感じなかった可能性もあるわけですので(あと、アニメも)……。(^_^;)
これからの読書計画です。
モンゴメリ著「アンの友達 赤毛のアン・シリーズ4」と「アンの幸福 赤毛のアン・シリーズ5」。
小川一水著「導きの星 1~4」。僕は、一水のこの代表作を読んでいないことに気付きました。
「ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選」。
「時の娘 ロマンティック時間SF傑作選」。時間SFが二冊続きます。
山本弘著「アイの物語」。ここ数年、SFをあまり読んでいなかったので、今年はできるだけ多く読みたいと思っています。
そして、桜庭一樹著「GOSICK VIII上‐ゴシック・神々の黄昏‐」です。
読む順番は決めていませんが「GOSICK VIII」は、下巻が出てからまとめて読むかもしれません。ヴィクトリカと一弥くんには、ぜひ幸せになって欲しいですね。
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