2011年7月26日火曜日

久々のコミック、テーマは「人形愛」

 川原由美子原作「観用少女」と、鬼頭莫宏原作「ヴァンデミエールの翼」を平行して読んでいます。
 この二作品、テーマは人形愛です。
 小川一水の「天冥の標」に登場する<恋人たち(ラバーズ)、そしてパオロ・バチガルピ著の「ねじまき少女」に登場したエミコ、山本弘の「アイの物語」に登場した詩音やアイビス。彼女たちは人から愛され、ときには性愛の対象ともなります。近頃読んだSFに多く登場したこれらの人形に対して、人が抱いてしまう愛情や劣情を、もう少し自分なりに掘り下げてみたくなりました。
 この二冊は、下記URLの「ロリータ治療塔」で紹介されていたコミックであり、その内容が、ロリコンというよりは人形愛のようにも思えたので、読んでみることになりました。

ロリータ治療塔
http://www006.upp.so-net.ne.jp/handa-m/index.htm

 「観用少女」本作は、美しい姿をした少女人形に心を奪われる人たちを描いています。若い男も中年の親父も、働く女性も幼い少女も、この人の形をした生き人形を愛してしまいます。
 上記URLページにも、掲示板には女性が参加し、自ら少女愛という性的な嗜好をカミングアウトしています。ロリコンというか、少女の形をした一見ヒトのように見える物体は、男女問わず、心惹かれる存在であるようです。
 では、なぜそうなのか?
 中世のヨーロッパ。女性は一二、三歳で結婚し、一六歳ともなれば早くも寡婦であったという事実は、権力ある結婚可能な大半の男が幼い女性を好んでいたということです。また、上記URLでも、ロリータの定義を「9歳から14歳まで。個人差はあるものの、上限 はどんなに譲っても15歳まででしょう。」としています。また、日本人男性の性的嗜好は、「美しい」よりも「可愛い」が選好性の上位にあるようです。そこには、「幼い」という意味合いも含まれます。例え、成熟した女性であっても、男性はその女性の中に「可愛い」や「幼い」を見いだそうとします。
 そして、僕にとっては永遠の謎である「女性の中の少女観」のようなものに触れられる「観用少女」は、とても興味深い作品です。

 ただ、少しツッコミも──。
 観用少女と呼ばれる生き人形は、気に入ったお客が来ると目覚めます。そして、目覚めれば、何らかのメンテナンスなしには、別のお客に懐かない、という設定になっているようです。観用少女を売っているお店の店主が、そう言っています。
 ところが、観用少女は何度かこの設定を無視してしまっています。もしかして、観用少女のお店の店主は、観用少女に気に入られた客に確実に売るために、ウソを言っているのでしょうか? (^_^;)
 一度目覚めた観用少女は、他のお客様には懐かない──、それ、本当なのですか?

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