2011年6月29日水曜日

ダブルスタンダードな少女

 ルーシー・モード・モンゴメリ著「アンの愛情 赤毛のアン・シリーズ3」、読了です。
 自分のそばかすだらけの顔や赤毛といった容貌を、他人から評価されることをアンは嫌う一方で、チャーリー・スローンの顔を出目金のようだと評価します。男性とのロマンチックな出会いの要素のひとつとして、男性側にも容貌の美しさを求めています。この無邪気で他愛のないダブルスタンダードな残酷さこそ、少女らしさなのかもしれません。そこに萌えない男は、男じゃない!(^_^;)
 この「アンの愛情」で、ようやくアンはギルバートへの自分の気持ちを認めるわけなのですが、ギルバートと同性である僕にとって、このギルバートという男がそれほど魅力ある男とは思えないのですよね。こんなつまらん男と一緒になるくらいなら、少年であるポール・アーヴィングの童貞を年上のお姉さんであるアンが無理矢理奪ってしまって……。いや、これはすでに少女小説ではありませんね。失礼しました。(^_^;)

 現在、手元には「赤毛のアン」のシリーズが「5」の「アンの幸福」まで用意しています。ですが、その前にSFを数冊読みます。パオロ・バチガルピ著「ねじまき少女」の上巻下巻、そして小川一水著「風の邦星の渚 [レーズスフェント興亡記]」上巻下巻です。
 その中で、パオロ・バチガルピ著「ねじまき少女」上巻をすでに読み始めています。僕にとっては鬼門である海外SFですね。w
 化石燃料代が高騰し、何種類かの病原菌の蔓延によって、社会構造が変わってしまった未来を描いているようです。しかし……。天井の換気ファンをしばらく回し続けるようなゼンマイを巻き上げるのに、いったいどのくらいのエネルギーを要すのでしょうか。ここにもエネルギー保存則が適用されるので、このゼンマイを巻くために、その人間は、一定期間換気ファンを回し続けるだけのエネルギーをゼンマイに与えなければなりません。
 これ、人がゼンマイを巻くのではなく、巻き上げられたゼンマイが仕事を終えた場合、使用後のゼンマイをメーカーに返し、新たに巻き上げられたゼンマイを買うようなシステムの方があり得ると思うのです。そして、そのゼンマイを巻き上げるために必要だったカロリー(食料代)や、ゼンマイを巻き上げる動物を飼うための経費などによって価格が決定します。ゼンマイ本体はレンタル商品であるわけです。使用済の乾電池をメーカーに返し、充電済の乾電池を新たに買うようなものです。こっちの方があり得ると思うのですが、どうでしょう?
 あと、日本語が少し変。~を~をと続いたり、句読点がまったくなかったり……。
 その他、少し抜粋します。

──ここから──

ヤオラワットのスラム街から外へ出る道は、あちこちに物陰やしゃがみこむ人だらけだ。

──ここまで──(ハヤカワ文庫 パオロ・バチガルビ著 田中一江・金子浩訳「ねじまき少女 上」154頁)

 これって、原文でもこうなっているのでしょうか?だとすると、翻訳家のミスではないですよね。
 あと、タイトルになっているねじまき少女は、性奉仕をする遺伝子操作された新人類です。あたかも一水の「天冥の標」に登場する<恋人たち(ラバーズ)>のようです。ですので、この二作品におけるそれぞれの「性奉仕する人形」を、無意識にも比較してしまいます。これは、読了後に比較して見たいと思います。あと、ねじまき少女が日本製というのも興味深いですね。日本人はたぶん、誰でもこういうものを求めていると、僕も思っていますので──。

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