小川一水著「天冥の標III アウレーリア一統」、読了です。
男の娘モノではないですか、これ。w
ド派手な外観を持つ宇宙船や小惑星。キルトスカートにタイツという出で立ちの女装少年。そして、愛し合うふたりの男性、あるいはふたりの女性。今回は、性愛に常識を持ち込まない自由奔放な人々が暮らす世界を描いています。デコレーションケーキのような外観を持つ星に住むノイジーラント大主教国の人たちは、「メニー・メニー・シープ」に登場したアクリラたちのご先祖さまですね。
男同士の性愛を描いているのに、読んでいるこっちが全然気持ち悪くない理由は、たぶんアダムスが男の娘だからであり、僕がアニメやラノベで免疫ができているからなのでしょう。この作品、さすがラノベ出身の作家だけあって、小川のエンターテイナーとしての資質を強く感じます。「天冥の標」三作品の中では一番アニメ的ともいえるヴィジュアルを持っていて、娯楽的であり、人が大勢死にながらどことなくユーモラスですらあります。
このユーモアの部分を演出している重要なファクターがメイドロボットのカヨなんじゃないかと思います(彼女はこの作品の中でナビゲーターに徹しているようですが)。重要なところで機能停止したり、フェオドールにとって苦手な存在であったりします。人型だからと「気をつけ」を強要され、イシスに艦を乗っ取られたときには機器扱いで死んだふりをしてブリッジに残りました。美味しいところを持っていきますね。
往年のスペオペを思わせる世界観とストーリー、そしてアニメ的なヴィジュアル。しかし、それ以上に、背景に感じるハードSFとしての作品性。すごいですね。
今後の読書計画です。
「天冥の標」シリーズは「機械じかけの子息たち」が出ているようなので、このまま続けて読みます。次に桜庭一樹著「GosicksIV 冬のサクリファイス」を読んで、その次がいよいよモンゴメリの「赤毛のアン」シリーズです。
「赤毛のアン」シリーズは、なるべくアニメに近い翻訳ということで新潮文庫版をチョイスしてみました。根拠はないのですが、「白いクリスマス」といった今では使わないような言葉をアニメで使っていたので、たぶん翻訳も古い方がいいかと思いまして。
「機械じかけの子息たち」と「GosicksIV 冬のサクリファイス」がまだ手元に届いていないため、先に「赤毛のアン」の冒頭部分を読み始めています。といっても、もう一五〇ページ以上読んでしまいましたが(^_^;)、二、三ページ平気で続くアンのおしゃべりやアヴォンリーの描写、アンの情感豊かなそれでいてどこかユーモラスな空想など、アニメは原作に忠実だったのだなぁ、と感心しています。
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